タイで人件費を抑えるコツ

ビジネス
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みなさん、こんにちは!
みなみです。

ビジネスをするにあたり、費用のダントツ一位は何か・・?
多くの場合、人件費になるはずです。

タイで人件費を安く抑えたい! どうすれば良いか・・!?
タイで10年以上仕事をしてきて、会計事務所でいろんなクライアントさんを見てきた経験から、良い方法をご紹介します。

他のブログでも紹介しましたが、まずは駐在員を最少にすることです。
人件費のダントツ一位は駐在員ですので、駐在員を1人減らすだけでも大きな削減になります。
家族帯同よりも単身なら、さらに削減できます。
どうしても日本人が必要なら、現地採用を活用しましょう。

タイ人の人件費を抑えるには、新卒を有効活用するのが一番です。
日本はここ最近、新卒は採用難で、初任給も高騰・・なんて話を聞きますが、タイは新卒は逆に就職難で、初任給は低いです。

タイでは、多くの会社は育成を面倒に感じて新卒を避けて、経験者を採用しようとします。
新卒よりも経験者(いわゆる中途採用・給料は高くなる)の方が重宝されます。
なのでタイは新卒は就職難で、やっと仕事が見つかっても初任給は低くなりがちです。

タイで人財を採用するなら、新卒と経験者どちらが良いのか・・?
役職者を募集するなら当然、経験者となりますが、一般職を募集するなら・・?
賛否両論ありますが、もし熱心に育成する意志があって、長い目で見るなら、断然新卒が良いです。

社内で人財募集の話が出た時、新卒と言うと受け入れる側は多くの場合、嫌がります。
新卒歓迎・・というタイ人は稀です。
理由は単純、育成なんて面倒、育成なしですぐできる人が欲しいからです。

そんな時は予算と受け入れ側の状況を見て、どうしても経験者が必要な状況ならそのようにして、新卒でも可能なら説得しましょう。
どうにも説得に応じないなら “じゃあ人財募集は取りやめる、今いる人員で回すように” と言いましょう。

本当に人員不足なら “分かりました、新卒でもいいのでお願いします” となりますし、もし “新卒なら要りません” と言うのであれば、募集しなければ良いということです。
何が何でも本当に必要なのか、どっちでも良いのかがこれではっきりします。

僕は以前、タイで新卒2人を自ら採用して、育てたことがあります。
最初は全然仕事ができず、ゼロから手取り足取りつきっきりで面倒を見ました。
自分の仕事をする時間は取れず、自分の仕事は新卒が帰った後か休日にやりました。
“そんなことも知らないのか!?” とキレたくなることもありましたが、とにかく我慢・・。

新卒は仕事を覚えるまでは本当に大変ですが、覚えた後は最高です。
経験者独特の悪い癖がついておらず、素直で真っ直ぐです。
覚えた後はこちらが何も指示しなくても、何が必要かを判断して先回りしてやってくれます。

人財を採用したら、どんなに厳選採用しても、当たりはずれはあります。
経験者を採用して、一発で当たりを見つけたら最高ですが、はずれだったら高給なので損失も大きい、ハイリスクハイリターンです。

新卒なら、しっかり育成すれば高確率で当たりになる、はずれでも損失は小さくて済みます。
新卒が当たりになればコスパ最強で高い成果が出る、はずれでも損失は少ないので、ローリスクハイリターンになります。

僕は自ら新卒を育てただけでなく、タイで転職歴もあっていろんな会社を見てきました。
会計事務所にいたこともあり、いろんなクライアントさんのおサイフの中身、ウラ状況も見てきました。

共通して言えるのは、
成功している会社ほど、新卒をうまく活用している、育成もうまい
失敗している会社ほど、新卒を採らない、うまく活用できない、育成もしない
ということです。

僕の妻の職場の事例もご紹介します。
僕の妻は、日本人御用達の病院の救急隊員、その病院はタイの上場企業です。

上場企業なので経営状況が一般公開されていて、見たことがあるのですが、
・毎年黒字経営が当たり前、赤字なし
・業績も毎年右肩上がりで当たり前、前年割れはめったになし
という、うらやましい限りの状況です。

そうした病院なら、さぞかしお金にモノを言わせて優秀な人財を勢揃いさせているのでは・・!? と思いきや、新卒も採用しているそうです。

・新卒を採用したら、必ずバディー(育成担当者)を組む
・仕事を覚えるまでは、ずっとバディーと行動する
・バディーが責任を持って教える
・もし新卒がミスをしたらバディーの責任
というふうに徹底しているそうです。

もし十分儲かっているなら、お金にモノを言わせて優秀な人財を選ぶ選択肢もありますが、新卒をうまく活用できることもタイで成功するコツの1つといえます。