みなさん、こんにちは!
みなみです。
タイでは、年の変わり目は転職で一番人が動く時期になります。
多くの会社は12月にボーナスが出るので、それをもらったうえで転職・・という人が結構います。
タイ人も日本と同じく年末年始は帰省しますので、ボーナスをもらって辞めて、新年は気持ちを入れ替えて新たな仕事をスタート・・というわけです。
僕はタイで10年以上仕事をしてきて、留学・駐在員・現地採用のいずれも経験しました。
タイ国内で転職もしたこともあります。
そうした経験から、タイでの退職・転職について注意点をご紹介していきます。
退職はどんな理由であっても、円満退職が一番です。
ケンカ別れは、百害あって一利なしです。
いやいや、そんなの日本でも同じでしょう・・? と思いますよね?
確かにその通りですが、タイで恨みを買った状態で辞められると、日本では想像できないようなトラブルに発展することがあります。
1 お客様と従業員を引き抜いて独立
僕が以前いた会社は、営業のトップとマネージャーが犬猿の仲でした。
マネージャーは本当に仕事ができる、営業成績は常に右肩上がり、文句なしの方でした。
しかしながらこのふたりはとても不仲で、よくケンカしていました。
ある日ついに、マネージャーが退職届を出して辞めていきました。
優秀な人財が辞めただけでも大きな痛手ですが、彼の報復はそれだけではありませんでした。
彼はなんと! 自分のお客さんと部下をごっそり引き抜いて独立、起業したのです。
会社は売上・利益がガタ落ちして、当時の駐在員は引責帰任し、その後閑職に追われました。
2 お客様のところに転職
ケンカ別れをして辞めた従業員は、当然他社に転職していきます。
転職先が全然関係ないところなら良いですが、もし会社のお客様だったら報復してくる可能性があります。
元従業員は、辞めた会社の内部事情(原価・サービス内容など)を知っています。
それを利用して、元いた会社に大幅値下げを強要する、応じなければ取引停止を迫ってくることがあります。
以前、僕の同僚が社長と不仲で辞めて転職していったのですが、彼の転職先はなんと! 会社の超お得意さんでした。
転職した途端、彼は取引停止をちらつかせながら蛇のようにしつこく値下げを求めてきました。
何とか取引継続にはなったものの、利益はほぼゼロに近いところまで値切られました。
3 競合他社に転職
ケンカ別れをして辞めた従業員が競合他社に転職した場合も厄介です。
元従業員は内部事情をよく知っているため、それを利用して元いた会社のお客様や優秀な従業員を引き抜く、元いた会社の弱点を突いた営業攻勢を仕掛けてくる・・などの可能性があります。
4 SNSに会社の悪評を書き込む
タイ人はライン、FacebookなどのSNSが大好きです。
ケンカ別れをして辞めた従業員が、ネットで会社の悪い評判を書きまくることがあります。
売上・利益が落ちる、求人募集を出しても応募が来ない・・という事態になる可能性があります。
どうでしょうか。
これらはタイで実際に起きたことです。
いやいや、こうしたことは退職時に競合他社に行かない・・などの誓約書を作ってサインさせれば大丈夫・・と思ったら甘いです。
僕は以前、総務・経理の統括責任者をしていましたので、そうした誓約書を作ってサインを頼んだことがあるのですが、サインする人もいれば拒否する人もいます。
こうした書類のサインは任意であり、会社が強制する権利はないため、拒否されたら終わりです。
しかもサインしてくれても、ケンカ別れした相手が約束を守ってくれる保証はどこにもありません。
復讐心を書類1枚だけで止めるのは難しいということです。
ではどうすれば良いのか・・!?
時には従業員が問題を起こして辞めることもあるのでは・・!? 確かにあります。
僕が自ら対応に当たった経験から、アクションプランをご紹介します。
まず、ケンカ別れは会社が確実に損することを自覚しましょう。
百害あって一利なし、後で面倒な問題が起きてその対応に追われることを理解しましょう。
感情的にならず冷静に、円満退職を最優先します。
問題を起こした人は、しこりを残さずスムーズに辞めてもらうのが一番です。
こうした時、多くの会社はその社員をとことん懲らしめたい・・とつらく当たりがちですが、あえてそうしないのが実は賢い選択です。
そのようにすれば、後で恨みを買って仕返しをされる可能性があります。
他の既存社員も会社のそうした姿を見ていますので、自分たちがいずれ辞める時もああいう扱いを受けるのか・・と感じて、会社の雰囲気が悪くなる可能性もあります。
よほどひどいケースなら懲戒解雇という選択肢もありますが、最後の手段と考えましょう。
まずは話し合って、自己都合退職になるようにすると良いです。
懲戒解雇された記録が残ると次の転職に響きますので、できれば避けたいと感じます。
従業員から進んで辞めるのは何も問題ないので、そのように話を進めて穏便に済ませます。
タイは自己都合退職ですと退職金はゼロですので、余計な費用もかからずに済みます。
会社に不満があって転職を考えている方も、やはり円満退職が良いです。
タイで転職する際はビザ、労働許可証、税金に関する手続きが発生しますが、ケンカ別れですとそうした対応に支障が出てきます。
新たな転職先にまで面倒な問題が及ぶ可能性もありますので、きちんとした方がトクです。
一番良いのは同じ会社で長続きすることですが、やむを得ない事情で転職する機会もあると思いますので、会社・ご本人ともに円満退職、必要な手続きをきちんと済ませる、後にしこりを残さないようにしましょう。


